NPO/NGOの広報担当者に必要な5Sの心構え

一般に5Sと言えば、「整理」(Seiri)、「整頓」(Seiton)、「清掃」(Seisou)、「清潔」(Seiketu)、「躾」(Situke)で、職場環境の改善、工場などで徹底されるべき行動・状態を示すことばとして使われます。5SをNPO/NGOの広報にあてはめたら、どのようなSが必要なのか考えてみました。

 

Simple(シンプル)

まずはSimple。シンプルに考えることが大切だと思います。NPO/NGOの活動は正確に伝えようとすればするほど、複雑で難しくなってしまいます。わかりやすく伝えるためにシンプルに伝えることも考えなければなりません。また、奇をてらった伝え方よりも、シンプルでストレート(Straight)な表現のほうが伝わることがあります。

 

Speed(スピード)

「スピードこそ最大の戦略」だと私は考えています。広報の多くの仕事は相手がいて、〆切があります。当たり前ですが、〆切を確実に守ることで相手の信頼を獲得することができます。実際に取り組まなければ、成否がわからないことがたくさんあります。企画~準備~実施~記録~見直しといったサイクルを早く、多く繰り返すことで広報の質が高まると考えているので、スピードは大切だと考えています。

 

Specialty(スペシャリティー/専門性)

NPO/NGOの広報は、広報の手法に詳しくなるとともに、団体が取り組んでいる社会問題について詳しくなければなりません。少なくとも社会問題に詳しい人たち(研究者や活動家)とのネットワークをつくっておく必要があります。組織内から期待されていることは広報手法とその実践ですが、組織の外、たとえば支援者や報道機関から期待されていることは、取り組んでいる社会問題の解説であったり、現場で起きていることや活動内容の説明です。2つの側面から専門性を高める努力を惜しんではいけません。

 

Support(サポート/支援)

広報の仕事は、原稿依頼や登壇依頼、取材対応依頼などお願いすることが多いと思います。それらに対応してもらってもすぐに社会問題の解決や会員の増加など目に見える成果がわかりにくいことも多いため、「広報は仕事を増やすだけの存在」と思われてしまうことがあります。そう思われないためにも、他部門の仕事を引き受ける、支援するといった発想も重要になってきます。「広報に手伝える仕事はないか」と御用聞きすることも時には必要です。

 

Sense(センス)

センスはもともとあるものではなく、身に着けていくものだと思います。センスの源泉になるのは、知識であったり、経験です。成功事例や面白い事例を知ったとき、常に「私ならどうするか」「私の団体で取り入れることはできないか」という視点を持っておくことを大切にしています。広報のセンスというより、他人の真似をするセンス、他の団体の真似をするセンス、さらにセンスというより嗅覚・要領のよさといった言い方が正確なのかもしれません。

 

この記事を読まれた方には、Strategy(戦略)、Symbol(シンボル、ロゴマークなどの象徴)、Statistics(統計、調査)など、Sから始まるほかのキーワードを思い浮かべる方もいると思います。今回は私が心掛けていることを中心にまとめてみました(私が実践できているかどうかは別として・・・、あくまでも心構え)。これからNPOやNGOで広報に取り組む新任担当者の皆さんにもお伝えしたい内容です。